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浮世浪漫タロット
Ukiyo Romance Tarot
日本の伝統美である浮世絵と、タロットの王道である「ライダー・ウェイト・スミス(RWS)版」が見事に融合したインディーズタロットデッキ、『浮世浪漫タロット』は、日本のクリエイター「虹屋」が制作しています。単なるアート系タロットの枠に収まらない、深い世界観と高い実用性を兼ね備えています。今回は、この『浮世浪漫タロット』の魅力を、独自のスート(漢字)やコートカードの構成を交えながら、大ボリュームで徹底解説します!
虹屋の二作目デッキ:浮世浪漫タロット
浮世絵テイストのタロットデッキ。

浮世浪漫タロットは、虹屋2作目のデッキとなります。

前作に続いて「まずは伝統のタロットカードを基準にして創りたい」と強く思っていましたが、更に、自分が子供の頃から好きだった私の絵心の原点…TV時代劇の世界…「日本の江戸時代のエッセンスを色濃く取り入れたものにしたい!」と考えて取り組んだのが、この浮世絵テイストのタロットデッキ「浮世浪漫タロット」です。

スタンダードで扱いやすくなることを心掛けて創っていますので、独自のスタイルが共存しながらも正確な解釈が可能で、素直なリーディングが最も得意です。占い手の直観力の向上に役立つばかりでなく、美しいアートワークとしても楽しめます。日本の歴史や文化への興味も刺激しされることで、デッキとの絆をより深めることができるでしょう。そう願っています。

Ukiyo romance tarot

色鮮やかでどんな場面でも目を引くこのタロットカードは、タロティストのカードリーディングの魅力を最大限に引き出してくれることと思います。

魂の成長が描かれたカード

飛脚の姿をした愚者のカードにはじまり、 豊かな日本文化の要素を借りながら、 富士山や桜の庭園、武士や芸者といった 伝統的なキャラクターが浮世絵のような存在感で 生き生きと描かれています。

仕様・サイズ

・カードサイズ:6.6×12cm
・バッキング正逆なし
 (江戸切子の模様)
・78枚入り
・パッケージ:ハードBOX入り
・B6変形カラー解説書付き


カード下部には漢字と英語によるタイトル、 カード上部に通し番号が書かれています。 コートカードの上部は漢字表記で ペイジ=臣、ナイト=侍、 クイーン=妃、キング=主となっています

初級者~中級者向け。

各スートが描く江戸の情景

  • 【杖(ワンド)】 江戸を行脚(あんぎゃ)する僧侶や、旅人たちの姿を描いています。生命力と、何かを成し遂げようとする情熱的エネルギーに満ちているワンドは、目に見えるお金(盃/ペンタクル)や、社会的なルール(剣/ソード)よりも、「己の内なる衝動や理想」に従って動くスートです。江戸時代の人々にとって、お伊勢参りや熊野詣などの「旅」は、厳しい日常の身分制度や制限から一時的に解放され、純粋な希望や信仰心(情熱)に突き動かされて行く一大イベントでした。 また、僧侶たちもまた、世俗のしがらみを捨てて自らの精神的探求のために道を歩む存在です。つまり、ここに描かれる僧侶や旅人は、「物質的な欲や社会の枠組みを超えて、自分の信じる道(理想・精神性)のためにエネルギーを燃やして進む人」の象徴と捉えて、じっと一箇所に留まる生活ではなく、「未知の土地へ向かって自らの意志で一歩を踏み出す」というワンドの本質的な意味にフォーカスして、彼らの姿を通して生き生きと描写することを心掛けました。江戸時代の旅人や僧侶(行脚僧・巡礼者)にとって、「杖」は命の次に大切な必需品でした。現代の様な舗装道路は殆どなかった時代に、雨の泥道を歩くとき、険しい山越えを支える支持棒として、時には野生動物や悪漢から身を守る護身用の武器として無くてはならない道具だったはずです。単に「仕事をバリバリこなす情熱」と捉えるだけでなく、自分の意志で「いまの環境から一歩外へ飛び出す旅立ちの時」「あえて険しい道を選んででも、自分の足で進むべきタイミング」「精神的な理想を追い求めるエネルギー」といった、ロマン溢れる前向きなメッセージとして読み解くことができるでしょう。
  • 【剣(ソード)】 張り詰めた空気の中にある人々、己の信念を貫く武士の姿。理性的で冷徹な判断を迫られる場面が描かれています。伝統的なタロットにおけるソード(風)は、感情に流されない「論理的思考」「高度な知性」「技術」を意味します。浮世浪漫タロットのエースのカードに描かれているのは刀工(鍛冶職人)、砂鉄を原料とする純度の高い「玉鋼(たまはがね)」を鍛錬し、日本刀を作刀する職人です。江戸時代における刀鍛冶という仕事は、単に力任せに鉄を叩く肉体労働ではありませんでした。日本の戦国時代が終わり、265年間にわたって平和が続いた江戸時代を指す「泰平の世」という言葉があるように、平和の到来は、江戸時代の刀鍛冶たちに大きな転換期をもたらしました。戦いが無くなったことで、武器だった刀は、侍の身分を示すステータスシンボルへと変わっていき、刀工への依頼も激減する中、農機具や生活用刃物を作る「野鍛冶」へ転職する職人が現れるなど、業界全体が生き残りをかけた変革を迫られていたのです。刀剣の価値は実用性から美術的価値へと重点が移り、やがて「新刀」や「新々刀」と呼ばれる独自の作風や美しい美学が確立されていくことになります。鉄の温度を炎の色で見極める鋭い観察眼、不純物を取り除き、強靭なしなりを生み出すための緻密な計算と配合、一分の狂いも許されない研ぎ澄まされた集中力…。これらはまさに、カオスな状況からノイズを削ぎ落とし、明確な答えを導き出す「風・知性」のエネルギーそのものです。鍛冶職人が鉄を叩き、強固な「剣(意思)」へと鍛え上げていくプロセスは、「葛藤を乗り越え、自らの知性と覚悟を研ぎ澄ましていく人間の精神的成長」のメタファーとなっています。
  • 【幣(ペンタクル)】 ヌーメラルカードでは商人たちの日常、商売繁盛の様子など、現実的な成功や目に見える豊かさを描きました。日々の経済と循環を支える庶民たちです。彼らの取り組みは、江戸経済の最小単位であり、最も活気に満ちた循環の象徴です。 汗を流して働き、その日の確実な収入を得て、人々においしい恵みを届ける。この「労働と対価のリアルなサイクル」や「日々の暮らしに根差した豊かさ」が彼らの姿を通して、親しみやすく、かつリアルに描写することを心掛けました。タロットにおけるペンタクル(地)の本質は、抽象的なアイデア(風)や情熱(火)を、「物理的な形としてこの世に具現化すること」です。江戸の街を文字通り「形づくっていた」のが、大工や左官職人といった建設系の職人たちでした。大工は、設計図をもとに木を組み、人々が生活する堅牢な「家」や「店」を建てます。左官職人は、土や漆喰を練り上げ、美しい「壁」や「蔵」を塗り固めます。彼らの仕事は、まさに「地」のエネルギーそのもの。コツコツとした基礎からの積み重ね、確かな技術、そして数十年先まで残る「目に見える成果物」を造り出すプロセスが、ペンタクルの「着実な発展」や「財産の形成」という意味を表現しています。ペンタクルは「金星」や「牡牛座」とも関わりが深く、日々の生活の豊かさや、美味しいものを食べる「五感の喜び」も象徴します。
  • 【盃(カップ)】 婚礼や盟約を交わす時に酌み交わす朱塗りの盃は、神事にも使われる神聖な道具であり、精神的な清らかさや目に見えない想い、神仏や人への深い情愛、情緒的な繋がりを象徴しています。カップのエースは、すべての感情や愛が「溢れ出す源泉」を意味します。浮世浪漫タロットではエースのカードに「力士」を描きました。力士が土俵に上がる大相撲は、元々五穀豊穣を祈る神事として生まれました。本場所初日の前日には「土俵祭」で神様を迎え入れて、力士は力強い四股(しこ)で大地を踏み鎮めて邪気を祓います。現在も各地の神社で奉納相撲が執り行われています。江戸時代においては大相撲は単なるスポーツではなく、神事としてのルーツを色濃く残す特別なエンターテインメントでした。力士はその強靭な肉体で神の力を体現し、江戸の庶民に「生きている喜び」や「凄まじい熱狂(感情の爆発)」をもたらすアイドルだったのです。力士が土俵に立つ姿は、まさに生命力と純粋な喜び、そして人々を惹きつける大きな感情の器(エース)として、これ以上ない適役だと思いました。当時、人気力士を描いた「相撲絵」は大ヒットコンテンツとなり、浮世絵の黄金期を牽引する重要なジャンルとして発展しました。

『浮世浪漫タロット』のこだわりは、小アルカナの「スート(属性)」の割り当てにも光っています。 西洋の4大元素(火・水・風・地)や象徴アイテムが、江戸の風情に合わせた表現「漢字一文字」へと昇華しています。

※注意:本作では一般的なRWS版の対応(カップ=聖杯、ペンタクル=金貨)から、独自に粋な漢字が割り当てられています。その対応関係を見ていきましょう。

各スートの個性を体現する16枚の人物カード(コートカード)にも、江戸の社会体制に由来する漢字が当てはめられています。

ペイジ = 臣(しん) まだ発展途上でありながら、純粋に物事に取り組む「仕える者・若者」の瑞々しさを表現しています。

ナイト = 侍(さむらい) 大義や目的のために馬(あるいは己の足)を駆り、前線へと突き進む「行動者」としての躍動感が描かれます。

クイーン = 妃(きさき) 内に秘めた強さと包容力、そして圧倒的な気品。江戸の華やかさを象徴する、しなやかで美しい女性像です。本当は奥方=奥という表現も考えましたが、より、馴染みのある妃という漢字を選んでいます。

主 = 主(あるじ) その世界(スート)を統べる絶対的な統率者。経験豊富で、周囲を率いる貫禄と責任感に満ちた姿です。江戸時代において、王という立場は、天皇、征夷大将軍(江戸幕府)でしょう。浮世浪漫タロットでは皇帝のカードに天皇をモチーフ的に描き、コートカードでは徳川家をモチーフに選んでいます。

浮世浪漫のスート 一般的なタロット 象徴するエネルギー・世界観
杖(つえ) ワンド(棍棒 / 火) 情熱、行動力、職人のエネルギー、旅立ち
剣(けん) ソード(剣 / 風) 知性、葛藤、武士の覚悟、決断
幣(へい) ペンタクル(金貨 / 地) 物質的豊かさ、商売繁盛、宴、現実的な成果
盃(さかずき) カップ(聖杯 / 水) 感情、愛、神仏への祈り、心の通い合い

お気づきのように、カードの右上には星座サイン、左下には惑星サインを加えています。このスパイスをリーディングの中で拾うかはあなた次第です。タロットカードと「惑星サイン(天体)」「星座サイン(黄道十二宮)」の結びつきは、19世紀末にイギリスの秘密結社「黄金の夜明け団(ゴールデン・ドーン)」によって体系化されました。あなたが愛用されている『浮世浪漫タロット』のベースであるライダー・ウェイト・スミス(RWS)版は、まさにこの理論を色濃く反映して作られています。

大アルカナ22枚には、それぞれ特定の天体や星座が1対1で割り当てられており解説書に記載しています。これを知ることでリーディングの深みが一気に増します。大アルカナはこのようになっています。

画像はジャーナリングにも活用できる浮世浪漫タロットのシート(別売)

ジャーナリングシートの詳細▶こちら

カード 星座サイン 惑星サイン 解説
0. 愚者水瓶座天王星星の背景既存の枠組みを破壊する「天王星」と、未来志向で自由を愛する「水瓶座」。
カードの解釈飛脚は、極めて軽装な姿で、手紙や荷物を書いた箱を棒の先に括り付け、肩に担いでただひたすらに前だけを見て走ります。「常識にとらわれない新しい旅立ち」や「天才的なひらめき」を象徴する、揺るぎないスタートの1枚です。
I. 魔術師双子座水星星の背景卓越したコミュニケーションと技術を司る「水星」と、好奇心旺盛な「双子座」。
カードの解釈目の前にある道具を器用に扱い、新しいものを生み出す江戸の職人や機転の利く雅楽師の姿。知性と恵まれた環境を活かし、「無から有を生み出す」「準備が整い、いよいよスタートする」という高い実践力を意味します。
II. 女教皇蟹座星の背景神秘的な無意識や感情を司る「月」と、内面を保護し育む「蟹座」。
カードの解釈神仏に心を寄り添わせ、静かに経を読み、己の内なる清らかさを守る権威のある女性。直感力や深い洞察力、そして白黒はっきりとした高い道徳心を表します。表舞台に立つのではなく、静かに胸の内で真実を見極めている状態です。
III. 女帝牡牛座金星星の背景愛と美の女神の星「金星」と、五感の喜びや豊かな実りを司る「牡牛座」。
カードの解釈絢爛豪華な着物を纏い、豊かな実りに囲まれた気品ある妃の姿。物質的・精神的な「豊かさ」「母性」「繁栄」をダイレクトに象徴します。五感で味わう幸せや、ビジネス・プライベートにおける大きな収穫を表します。
IV. 皇帝牡羊座火星星の背景圧倒的なエネルギーと闘争心を秘めた「火星」と、トップを突き進む「牡羊座」。
カードの解釈領地を統治し、国を引っ張る戦国大名や主(あるじ)の威厳。自らの力で縄張りを築き、ルールを定め、人々を守る圧倒的な「リーダーシップ」と「社会的責任」を意味します。情熱を現実のコントロールに変える力です。江戸時代の天皇は、京都の御所で学問や和歌、伝統的な祭祀の継承を主な務めとしていました。
V. 教皇牡牛座水星星の背景言葉による伝達を司る「水星」と、伝統や普遍的な価値を重んじる「牡牛座」。
カードの解釈寺子屋の師匠や、地域の人々から厚い信頼を寄せられる精神的指導者。ルールや伝統、道徳を「言葉で分かりやすく説く」役割を担います。社会的な信用、師弟関係、あるいは「良き相談相手の出現」を意味します。
VI. 恋人双子座水星星の背景軽快な対話を生む「水星」と、二面性や選択を象徴する「双子座」。
カードの解釈江戸の街で互いに惹かれ合う、若い男女のときめきと対話。単なる恋愛だけでなく、「心地よいコミュニケーション」や「自分の心がワクワクする道を選択する」という、人生における重要な決断の瞬間を優しく肯定してくれます。
VII. 戦車蟹座星の背景揺れ動く感情の防衛を司る「月」と、大切な拠点を守るために走る「蟹座」。
カードの解釈愛する人や守るべきもののために、迷いを断ち切って驀進する若き公家。感情(月)という強い原動力をコントロールし、勝利を信じて突き進む「突破力」を意味します。多少の障害は勢いで乗り越えられるサインです。江戸時代の公家は、幕府の統制下で政治的権力を奪われていたものの、朝廷の権威を背景に幕府を牽制したり、独自の文化や経済力を通じて水面下で巧みな「暗躍」を見せました。
VIII. 力獅子座太陽星の背景圧倒的な主役の輝きを持つ「太陽」と、プライドと情熱の象徴である「獅子座」。
カードの解釈猛々しい獣(内なる欲望や怒り)を、暴力ではなく、気高く揺るぎない精神力で手懐ける姿。「感情を直接出さない」という美徳も感じさせます。自己表現(太陽)の強さを知っているからこそ、それをあえて優しさで包み込むという「真の強さ」「忍耐」「自己コントロール」を表します。
IX. 隠者乙女座水星星の背景知性を内省へと向ける「水星」と、精緻な分析や修行を好む「乙女座」。
カードの解釈街の喧騒から離れ、庵にこもって一筋の明かりを頼りに真理を追究する賢者。外の世界ではなく、自分の「内側」に答えを求めるべき時であることを示しています。徹底的な自己分析や、深い知恵を得るプロセスを意味します。
X. 運命の輪射手座木星星の背景最大の幸運と拡大をもたらす「木星」と、遥か遠い理想を目指す「射手座」。
カードの解釈十二支が一体となった幻獣「寿(す)」が描かれています。人の力では抗えない、宇宙や時代の大きなサイクル。木星の「発展・幸運」が味方する、人生の好転期を告げるカードです。巡ってきた江戸のチャンスの波に、躊躇なく乗るべきタイミングであることを教えてくれています。江戸時代、遠浪斎重光や歌川芳虎が描いた「寿(または家内安全ヲ守十二支之図)」は、ネズミの髭、ウシの角、トラの身体、ウサギの耳、竜の鱗……と、12匹の動物すべての特徴を1つの身体に調和させています。
XI. 正義天秤座金星星の背景美しい調和や人間関係を好む「金星」と、客観的なバランスを保つ「天秤座」。
カードの解釈男装の麗人であり神事の舞手でもある「白拍子」が描かれています。「正義」のカードが表す大きなテーマの一つが、「感情に流されず、客観的かつ中立であること」。私情を挟まず、大岡裁きのように公平無私な判断を下すお裁きのように…感情に流されることなく、金星がもたらす「美しき調和(フェアな状態)」を保つための理性的な決断、契約、因果応報を意味します。白拍子は女性でありながら、男性(貴族や武士)の正装をして歌い舞いました。彼女たちは「男/女」という当時の厳しいジェンダーの境界線を、芸の力で軽々と飛び越えた存在です。
XII. 吊るし人魚座海王星星の背景境界線をなくしスピリチュアルな変容を促す「海王星」と、自己犠牲や慈愛の「魚座」。
カードの解釈江戸の町火消しによる梯子乗りが描かれています。身動きが取れない状況の中で、冷静に周囲を見定めている姿です。肉体的な拘束の中にありながら、海王星の力で「精神的な覚醒」や「大いなる気づき」を得ています。試練に見えて、実は深い魂の成長期です。外部から無理やり「縛られている(不自由を強いられている)」のではなく、己を救うため、あるいは任務を全遂するために、自分の意志と技術でその不自由な体勢を維持しているという解釈です。
XIII. 死神蠍座土星星の背景厳格な制限と終わりの境界線を引く「土星」と、深い変容を司る「蠍座」。
カードの解釈歌川国芳が描いた巨大ながしゃどくろが描かれています。一つの時代や状況が完全に幕を閉じ、すべてがリセットされる瞬間。土星の容赦ない「終わらせる力」が働きますが、これは蠍座の持つ「完全なる生まれ変わり」のために必要なステップ。執着を手放し、次へ進む時です。この骸骨は、平将門(たいらのまさかど)の遺児である滝夜叉姫(たきやしゃひめ)が、滅ぼされた父の無念を晴らし、相馬の地で一族を再興(再生)しようと、妖術で呼び出した怨念の集合体です。 朝廷の命を受け、平将門の残党を討つために派遣された勇猛な武者が果敢に挑んでいます。
XIV. 節制射手座木星星の背景異なる世界を繋ぎ視野を広げる「木星」と、精神的な向上を目指す「射手座」。
カードの解釈「水と陸の境界に立つ」女性が、二つの器の間で水を循環させ、完璧な調和を生み出す姿が描かれています。異なる価値観や文化を混ぜ合わせ、程よい加減にコントロールする「バランス感覚」や「節度」を意味します。無理のない自然な流れが、木星の加護で守られます。初夏から夏にかけての「青もみじ」は、満ち溢れる生命力、清涼感、そして「これから成熟していくプロセス」を象徴します。
XV. 悪魔山羊座土星星の背景物質主義や現実の重みを司る「土星」と、社会的野心や枠組みを重んじる「山羊座」。
カードの解釈能楽の土蜘蛛と江戸の男女が視線を交わす姿が描かれています。能の『土蜘蛛』において、怪物の放つ千筋(ちすじ)の糸は、からめ捕られたら身動きができなくなる呪縛の象徴です。しかし、この絵の男女をよく見ると、糸に縛られて苦しんでいるというよりは、お互いに視線を交わし、その妖しい空気に身を委ねている(あるいは自ら糸を手繰り寄せている)ようにも見えます。山羊座と土星が持つ「目に見える現実(地位・金・欲)」への過度な執着を戒めるカードです。しかし、裏を返せばそれだけ現実的なエネルギーが強い証拠でもあります。
XVI. 塔蠍座火星星の背景爆発的な破壊力を持つ「火星」と、底底からの変容を促す「蠍座」。
カードの解釈稲妻に打たれ、激しく炎上する五重塔。落下している狐や狸は、人間を騙すために美しい姿や偉いお坊さん、権力者に「化ける」ことで知られます。つまり、天からの容赦ない一撃(落雷)によって、彼らがこれまで必死に化けていた「偽りの姿(虚飾や嘘)」が維持できなくなり、本来の獣の姿を晒して放り出されている状態を描いているのです。塔のカードは突発的なアクシデントや予期せぬ崩壊を表します。蠍座・火星のエネルギーは苛烈ですが、これは「偽りの強固な壁」を打ち砕き、真実の土台をむき出しにするために必要な、宇宙の強制デトックスです。
XVII. 星水瓶座天王星星の背景遠い未来への理想を掲げる「天王星」と、普遍的な希望のネットワークを持つ「水瓶座」。
カードの解釈水辺に映る暗闇の江戸の夜空に燦然と輝く北極星のように、人々に進むべき道を指し示す希望の光。手が届かない夜空の星(理想)を追うのではなく、「希望(星)はすでに自分の足元、すなわち現実(水面)の中に満ち溢れている」様を描いています。天王星のひらめきが「将来への明るい見通し」や「純粋なインスピレーション」となって降り注ぎます。傷ついた心が癒やされ、理想を取り戻すサインです。
XVIII. 月魚座海王星星の背景幻想やモヤモヤとした霧を生み出す「海王星」と、境界線のないカオスを抱く「魚座」。
カードの解釈夜の静寂の中、水面に映るおぼろ月。何が真実か分からず、先行きが見えない「不安」や「見えない敵への恐怖」を象徴します。しかし海王星の海は、クリエイティブな「芸術的感性」や「予知夢」の源泉でもあるため、感受性が非常に高まっていることも示します。エビ類は、脱皮を繰り返す生態から「成長」や「生まれ変わり」の象徴とされます。特に長いハサミを持つテナガエビは、その独自の姿から「他者との関わりにおいて何かを掴み取る」「自己表現やチャンスを大きく広げる」という前向きなスピリチュアルメッセージを持っています。
XIX. 太陽獅子座太陽星の背景圧倒的な生命力の源である「太陽」そのものと、自己表現の最高峰「獅子座」。
カードの解釈江戸の商業組織において、子供が商隊(行商や旅)に同行するというのは、「一人前の商人になるための修行であり、未来の跡取りとしての第一歩」を意味します。太陽は一切の陰りがない「大成功」「祝福」「自己実現」を意味します。獅子座と太陽の二重のパワーにより、自分が世界の中心となって堂々と輝き、周囲を照らす準備ができたことを表します。大人たちの厳しい商売の世界に身を置きながらも、太陽の光を浴びて無邪気に、そして誇らしげに馬に乗る子供の姿。これは、「これまで培ってきた有形無形の財産(のれん、商才、人脈)が、次の世代へと輝かしく受け継がれていくこと」、そして「その未来が非常に明るく、希望に満ちていること」の象徴となります。まさに「内なる可能性の開花」そのものです。
XX. 審判蠍座冥王星星の背景生死を超えた絶対的な変容と復活を司る「冥王星」と、魂の深層を揺さぶる「蠍座」。
カードの解釈天空にぬっと現れた大きな大石内蔵助が、片手にバチを掲げ、もう片方の手で光り輝く「陣太鼓」を掲げています。過去の努力や諦めていた想いが、陣太鼓の響きによって奇跡的に蘇る「復活」の瞬間。冥王星の「死と再生」の究極のパワーにより、これまでの古い自分との決別、そして過去のカルマからの解放(最終テストの合格)を告げています。赤穂浪士たちが吉良邸へ討ち入る際に鳴り響いたとされる「山鹿流(やまがりゅう)の陣太鼓」。この太鼓の音は、長きにわたる不遇と隠忍自重(じっと耐え忍ぶ時期)の終わりを告げ、「いよいよ我々の真実の使命を果たす時が来た」という、浪士たちの魂を覚醒させる合図でした。
XXI. 世界山羊座土星星の背景一つの時代を完成させ、完璧な秩序を築く「土星」と、現実的な最高の達成を見届ける「山羊座」。
カードの解釈日本の神社で行われる伝統的な厄除け・浄化の神事「茅の輪くぐり(ちのわくぐり)」が描かれています。すべての旅が終わり、完璧な調和と幸福の結界が完成した状態。山羊座と土星がもたらす「現実社会における最高の到達点」であり、理想がカチッと具現化した「完全なるハッピーエンド」を意味します。次の新しいサイクルへ向かう準備が整った、大団円の1枚です。神社で毎年6月と12月の「大祓(おおはらえ)」に行われる茅の輪くぐりは、その輪をくぐることで、半年間で知らず知らずのうちに身についた罪や穢れ(けがれ)をすべて祓い清め、まっさらな「無垢の魂」へと生まれ変わる(新生する)ための神事です。 0番「愚者」から始まり、15番「悪魔」の執着、16番「塔」の崩壊など、長く過酷な大アルカナの旅路(人生の縮図)を経て、傷つき汚れてしまった魂のすべてを洗い流し、ついに「完全無欠のピュアな状態(世界)」へと至った姿を、茅の輪をくぐった瞬間の神聖さによって表現しています。

解説書はフルカラーの新書サイズで見やすいものになっています。78枚のカードの正位置と逆位置の解釈を掲載しているだけでなく、カード78枚のカードナンバーの周囲に色付けされたチャクラカラー、オーラソーマカラー、パワーストーン、アファメーション、惑星記号、星座記号の解説と星座表とホロスコープ(ハウス・サイン・ポラリティ・クオリティ・エレメント・ルーラー)を掲載し、2つのスプレッド(展開図:北斗七星スプレッド、ホロスコープスプレッド)も紹介しているます。あなたの魂の直感・素晴らしいインスピレーションを逃さないリーディングが最大限サポートされます。スプレッド解説はこのサイト内に記事も公開中です。

『浮世浪漫タロット』の最大の特徴は、江戸時代の庶民の暮らしぶりや文化が、オーラソーマカラーを取り入れて鮮やかな色彩で生き生きと描かれている点にあります。

一般的なタロットカードは中世ヨーロッパの世界観をベースにしていますが、本作はそれを大胆に「和」の解釈で再現することを試みています。歴史上の偉人や大名にフォーカスするよりも、職人、商人、遊女、あるいは何気ない日常を生きる江戸のグラフィティが、カード一枚一枚に落とし込むことを心掛けています。

まさに「生活に根差したタロット」であり、占っていると、まるで当時の江戸の活気や人々の息遣いが聞こえてくるかのような錯覚を覚える…その様な感覚で作画しました。

タロットの伝統と日本の歴史、西洋と東洋の出会いが生み出したこの特別なデッキは、あなたのインスピレーションを最大限に刺激し、新たな視点をもたらしてくれることでしょう。

江戸の人々は木版画の技術を向上させて、美人画や遠方からもたらされる旅物語を再現した色鮮やかな「浮世絵」によって遠く離れた地域への関心や流行を生み出し、その斬新なデザインで常に人々を魅了してきました。

浮世絵は江戸時代に最も盛んに制作され、当時の平和に満ちた生活や豊かな文化を色濃く反映しています。

デッキの中には独自の解釈が強すぎてリーディングが難しいものもあります(作り手としては、そのことがとても羨ましくもあります)。『浮世浪漫タロット』では伝統的かつスタンダードなRWS版の構成を踏襲して、なるべく本来の意味合いから離れないように心掛けています。

構図や象徴となるモチーフがRWS版に対応しているため、タロットに触れたことがある人なら違和感なくスムーズに読み解くことができ、初心者の方でも解説書を片手に安心して世界観に没入できるはずです。

『浮世浪漫タロット』が紡ぐメッセージは、私たちの現代生活にも驚くほどマッチします。

なぜなら、描かれているのが「雲の上の神々」ではなく、「日々を懸命に、かつ粋に生きた庶民」だからです。国は違っても、恋愛の悩み、仕事の転機、人間関係の摩擦など、私たちが日常で直面する人間臭い問題に対して、非常に現実的で、地に足のついたアドバイスを授けてくれます。そして、江戸の浪漫にタイムスリップしたような贅沢な時間を味わえるでしょう。虹屋のInstagramでは、Broadcast Cannelを開設予定です。そこでは、カードに込めた意図や考察をより掘り下げてご紹介したいと思います。もし、ご興味のある方はぜひご参加ください。